転職、退職時の確定申告の注意点とは?
ずっとサラリーマンをしていると、毎年何気なく年末調整の用紙を記入して提出しているだけで、その仕組みについて理解していない人も多いようです。年末調整とは、その年の総収入を確定し、翌年度の住民税を計算するための手続きになります。所得税は予め少し余分に差し引いておき、年末調整によって払いすぎた分を払戻してもらう仕組みになっています。転職した際には、前の会社から退職した日までの源泉徴収票を受け取る必要があります。前の会社の源泉徴収票を新しい会社に提出すれば、新しい会社は前の会社の分も一緒に計算して手続きを行ってくれますが、もし提出できない場合には自分で前の会社の分を確定申告しなければ還付金をもらうことができません。サラリーマンの所得税は、毎回の所得からその都度差し引かれますが、住民税は前年度の収入によって計算されるため、定年退職や病気退職などで翌年の収入が全くなくなっても、前年度の収入によって計算された住民税を支払わなければならないのです。そのため、前年度に高額所得者だった場合には、翌年度が無収入でも高額な住民税が請求されることがあります。また、退職金が支払われた場合には、確定申告を行う必要が出てきます。退職金は他の収入と比較して所得控除などが大変有利に設定されていますから、その場で確定申告をしないと優遇措置が受けられなくなり、多額の出費が発生することもあるのです。退職金を受けた場合には、確定申告を忘れずに行いましょう。